漁師らに厄介者扱いされてきた海藻「アカモク」が脚光を浴びている。栄養価の高さなどに着目したコンビニ大手のローソン(東京都)が、岩手県山田町の生産者と共同でパスタなど3品を開発、東北地方の店舗で期間限定販売を始めた。同町では、カキ養殖が06年のノロウイルスによる風評被害で大打撃を受けており「漁業者の生活安定に結びつけたい」と期待が高まっている。
アカモクは最大で約7〜8メートルに成長する。三陸沖の太平洋に面する同町沿岸ではカキの養殖棚に絡みつき、日光を遮って養殖に悪影響を与えるため捨てられていた。町内の海産問屋がメカブに似た歯触りや粘り気に目を付け、約10年前から出荷を始めたが、売れ行きは今一つだった。
ローソンは昨年10月、岩手県と県産食材PR協定を締結。県から紹介された有名な盛岡冷麺(れいめん)など6種類の食材からアカモクを選んだ。着目したのは、安さとワカメの5・2倍の鉄分など高い栄養価だった。パスタとサラダは、ゆでて細かく刻みとろみを出したアカモクをトッピング。そばは、具材に加えてアカモクの粉末を麺に練り込んだ。ローソン東北商品部の浦川俊明シニアマーチャンダイザー(46)は「健康を意識した商品は今後も伸びていく」とみる。
山田町でアカモクメニューがある飲食店も商品開発に協力した。岩手アカモク生産協同組合の高橋清隆代表理事(35)は「目指すは全国。漁業者の生活の安定に結びつけたい」と期待している。
県流通課担当者は、アカモクが選ばれたことに驚きながらも「地域活性化に向けた先例ができた。今後も『売れる素材』の発掘を目指す」と鼻息は荒い。【岸本桂司】
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